This site devoted entirely to Amateur Radio


BN0Fの台湾B級日記



台湾で「一国二制度」を導入?

台湾の台北で、駅名や地名などのローマ字表記をめぐって「台湾式」と「中国式」が混在し、外国人観光客などが混乱する事態となっている。
台湾では、これまで「通用ピンイン」と呼ばれる、独自の表記方法が取られてきたが、一方で台北市が昨年末、MRT(都市交通システム)の駅名表記を、中国方式の「漢語ピンイン」に変更したためだ。
台北を南北に走るMRT淡水線「関度」駅の場合、従来の「Kuangdu」から「Guangdu」に表記が変えられた。
台湾人や日本人観光客などは、漢字が先に目に入るため大きな問題にならないが、「欧米人にとっては異なる地名とも受け取られる」(在台米国人ジャーナリスト)と困惑を隠せないようす。
ほかにも「新店」駅の場合、「Shindian」から「Xindian」へ、「淡水」駅は「Tamshui」から「Danshui」と表記が変わった。

ただ、駅周辺などでは「台湾式」が多く残されており、市内の道路標識や地名でも混在現象が少なくない。
駅名に「中国式」採用を決めた馬英九・台北市長は、「国際的によく知られた漢語ピンインに統一することが、国際都市には欠かせない」と主張している。しかし台湾のなかで「中国式」を正式採用したのは台北市のみで、それ以外の地域では現在も「台湾式」。このため「まるで中国が香港やマカオを手に入れたときと同じ論理の『一国二制度』状態だ」(前出ジャーナリスト)との厳しい指摘も出始めている。

写真は台北のMRT「関度」駅プラットフォーム

| Back |