QRZはこうやって生まれた!
(QRZ.COM / How
QRZ Was Founded から)
QRZは、1992年にFred
Lioyd ,AA7BQによって設立されました。
彼はそれ以前「コールサインプロジェクト」と呼ばれ、FCCからのデーターベースを入手して配布することを目的にした、共同作業的な組織
のメンバーでした。
そもそも「Callsignプロジェクト」は、インターネットニュースグループrec.ham-radio(後のrec.radio.amateur.misc)で生まれ、そして、初期のスポンサーはRusty、Carruth、N7IKQで
あり、後に彼が自身のスケジュールの問題のために続けることができないようになった時に、このプロジェクトをFredが引き継いだのです。
「Callsignプロジェクト
」の「プロジェクト」部分は、FCCデーターベース・テープを入手して、次に配布を希望する人たちのために、そのコピーを作ることでした。
Fredにとって、わずか40部程度のコピーをつくるだけの「Callsignプロジェクト
」の最初の経験は、さほどのことはありませんでした。
.当時、データーベースのコピーを求める人は、空のテープと$20をFredに送りました。その$20は、FredがFCCからデーターベースを手に入れる際の手助けになったのは確かです。
そのテープと云うのは、12インチのリール式メインフレーム用テープで
すが、2本で$700以上のコストでした。
Fredが引き継いですぐに半年が過ぎ、再び新しいFCCのデーターベースを手に入れる時期になりました。
彼は、自分自身の時間を使って、テープのコピーを作る事に疲れていました。
Fredは、そのせいもあって、CD-ROM−この新しく、それでいて普遍的なフォーマットを持つ− の
利用を考えていました。
しかし、CD-ROMのマスターリングの費用($2500!)は、
経験則から云っても、インターネットの潜在的なユーザー数では、とても現実的にペイできる金額には思えませんでした。
だからFredは、違うことを考えていました。 それは既に世に出回っている、シェアウェアのCD-ROMなら、コールサインデーターベースを格納するくらいの未使用領域があるのではないか、と思い始めていたのです。
当時のFCCデーターベースは、わずか50Mバイト程度に圧縮されていたので、
隙間に入れる事が可能に思えたのです。
Fredはこのことを念頭において、当時シェアウェアCD-ROMの発行者として有名だった「Walnut
Creek CD-ROM」の、Bob
Bruceに連絡を取りました(この会社は今はありません)
彼は思い切って訊ねてみました。「50Mバイトくらいのスペースがあるのではありませんか?」、すると驚いたことにBobは、「ハムのCD-ROMを作りましょう、データーを私に送って下さい。そうすればすぐにプレスしますよ」、こうして電話のやりとりはあっけなく終わったのです。
この後Fredは、彼の最初のCD-ROMプロジェクトをスタートさせました。その後間もなくFredは、新しいプロジェクトの名称として、ハムの略語である「QRZ」を使用する決定をしました。
これは短い上に覚えやすく、そして何より100%ハムそのもの
のところが気に入りました。
しかし突然、問題に気づきました。
シェアウェアのCD-ROMに支障のないように、データーを可能な限り小さくするにはどうしたらよいのか、心配になりました。では次のステップで650Mバイトを満たすとしたら、一体どうしたらよいのか?
John Moore NJ7Eの助けで、MS-DOSベースの参照プログラムが出来ました(およそ1週間で)
QRZのデーターベースフォーマットが、ここに出来上がりました。
CD-ROMの内容物として、Fredはオールドインターネット(当時はWWWがまだなかった)と呼び、ちょうど当時あちらこちらにあったFTPサイトを巡って、見つけたハム用のシェアウェアをかき集めました。
そして彼は、QRZ CD-ROMの初版に重要な部分となるコレクションの中に、ハムニュースグループから数年分の価値あるメッセージを一緒にパッケージしました。
FredもWalnut社も、新しいハム用のCD-ROMが、どの位売れるかは分かりませんでした。
Walnut社は1000枚作ったのですが、Fredは個人的には、この数は少し多いだろうと考えていました。
結局、最後の「Callsignプロジェクト」では、わずか40ユーザーのテープコピー作業を得ただけだったのにも関わらず、FredはとにかくCD-ROM100枚を買い取ったのです。
多分、CD-ROMケース印刷された自分の名前を見るのが好きだったし、彼にはこのプロジェクトが格好良いものに思えたからなのでしょう。
最初の100枚のCD-ROMを、今日まで続く価格、つまり1枚$19.95で売りきるのに、2か月かかりました。その後、売れ行きは暫減しているように思えました。
当時、顧客がCD-ROMを購入するには、まず小切手を送らねばなりませんでした。しかしFredは、いつもハムを信じて、現金化する前にCD-ROMを発送したのです。
そしてFredが受け入れた数100にも及ぶ小切手が、ただのひとつも換金できなかった事がないのが、ハムにとっての素晴らしい実績ではないでしょうか。
ところで、Fredにはよく分からないし、Walnut社も同様だが、QRZ CD-ROMが売れ出したのです。
彼らはすぐに最初の1000枚を売り切り、第2版をオーダーしなければなりませんでした。
そして更に数ヶ月の内に、5000枚を売り、更にFredは世界中の新しいユーザーからのメールオーダーを受けていたのです。
この状況は、プロのソフトウェアエンジニアとしてのFredに、多くの興奮を呼び起こしました。
つまり第2版の発行と、新しいWindowsコールサインプログラムの開発のきっかけとなったのです。
3年後、FredはWindows95版のプログラムを書き上げました。そしてQRZは、ハム用で最初の32Bit
Windows95用に出荷されたコールブックになったのです。
同じ頃、WWW(World
Wide Web)が生まれ、1994年の秋に、QRZはWebを立ち上げ(http://www.qrz.com)、始めてのWebベースコールサインサーバーを稼働させました。
QRZは、現存するWeb黎明期最初の5000Webサイトのひとつであった栄誉を持ち続けています(現在、世界のWebサイトは、数100万サイトあります)
今日、2003年の春、第21版は200,000枚を世界中に販売しました。
そしてQRZは、史上最も売れたハム用ソフトウェアのタイトルを獲得しました。
QRZは、世界の7大陸(南極を含みます)で使われ、スペースシャトルに運ばれ、MIR宇宙ステーションでも、そして現在、国際宇宙ステーションで使用中でもあります。
QRZは、Fredによって運営され、また彼の家の空き部屋にあるだけの、相変わらずの小さな会社のままです。彼は今でも、昼間は大きなコンピューター会社のシステム担当として勤め、QRZのマネージメントは、夜と週末だけです。
Fredはインターネットで知り合った、多くの友人の援助に心から感謝をし、また将来に更に多くの友人が得られる事を、とても楽しみにしています。
ところで、QRZ意味をご存じですか?
そう、かつて電信が広く利用されていた頃、QRZは、「誰か私を呼びましたか?」と云う意味の略語でありました。いまでもずっと使われ続けています。 そうコンテスト参加中の電信以外の電話運用者でさえ、また単に完全にコールサインが聞き取れない時も、このQRZと云う略語は使われています。
もしFredとメールでコンタクトしたい時は、次にアドレスにメールを送って下さい.flloyd@qrz.com
| Home | |
QRZ top |