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ジャカルタ通信


.乗り物           (2003-10-03)


ジャカルタ市内では、あまりインドネシアらしい乗り物は見かけません。
既にご紹介したバジャイくらいでしょうか。
と言うのも、ジャカルタは首都でもあり、国際都市で車ばかり、それもほとんどが日本の車です。
日本製でない車と言えば、バジャイ(3輪車)、メトロバスなどです。大型のバスでは、ベンツ製も走っていますが、路線バスはお世辞にも綺麗とは言えません。
地元の人でも、バスの中でスリにあったとか、集団で襲われてけがをした、と言う話も聞きます。
さすがにインドネシア風着流しの私でも、バスはまだ乗ったことがありません。

(メトロバス 名前は素敵ですが黒い煙を吐きながら勇ましく走ります)

停留所に寄ってきて停車すると思いきや、離れて止まったりします。でも私営ですのでお客至上主義です。
バスの停留所で、2、3台のバスがこれをやると、他の車が通れなくなります。でもお客優先主義が徹底していて、全体のことは二の次になります。
後ろの沢山の車もおとなしくバスが動くのを待っています。
聞くところに依ると、このメトロバスの運転手は、かってこの国の独立戦争の時に勇猛をはせた、スマトラ島メダン地区の出身者(バタック人)が多いのだそうです。
運転が荒いのは、そのせいでしょうか。
そうは言っても、時に通行人やバイクを跳ねて対応が悪いと、地区の住民が、バスの運転手を引きずり下ろして、殴り殺してしまったと言う話も、新聞で読んだことがありますから、運転手といえども大変です。

(パトカー なかなか格好の良い色彩感覚です)

(交差点の中で客を待つバジャイ パトカーのすぐ前ですが特に咎められてもいません)

この国のお巡りさんは、かっては国軍と同じ組織でしたが、今は分離していて、一応民主的な警察と言われています。
民主主義も、色々な段階がある様で、赤信号でどんどん車が突っ込んでも、ポリスは何もしません。
交差点に、めいっぱい車が突っ込んでしまうので、今度は青になった方も進めません。
お巡りさんは、民主主義を貫いているらしく、全て「民」主体に任せています。
そこに又、通行人が信号に関係なく、車の間を縫って道路を渡ります。実に人間尊重の国だと感心します。

次にインドネシアの鉄道を紹介します。
この国の鉄道は、自慢じゃないが未だに単線です。
オランダ統治時代から、進歩していないと言われています。
ジャカルタに入ってくる通勤電車(気動車ですが)には、ドアは開けっ放しで、屋根にも人が乗っている電車を良く見かけます。
屋根に乗ると料金は払わなくていいそうです。
ジャカルタの目抜き通りにある、記念碑のある広場(モナス)の直ぐそばに、日本で言えば丸の内のビル街のすぐ近くに東京駅があるように、ガンビルGambir駅があります。


(ガンビル駅のホーム 目的の列車が、何処のホームに来るのかは、訊かないとなかなか分かりません)


(中長距離の列車は、ガンビル駅が始発です。制服のお姉さんかお兄さんが居る列車もあります) 

この列車に乗って、ジョクジャカルタや、近くはバンドンまで何度か行ったことがありますが、エクゼブティブ(1等車?言葉が古いかな?)の車両が一番綺麗ですが、これがとにかく冷房が効きすぎていて寒くて寒くて、心底冷えてしまいます。
夜行列車は、毛布を一枚貸してくれますが、それでも寒いのです。一度懲りてからは、私は長袖のシャツに毛糸のチョッキ、ハイソックスを持って乗り込みます。
どうやらギンギンに冷やすことが、サービスになっているようです。


(馬車1 地方都市へ行くと沢山見られます。場所に依って呼び方が違いデルマンとかアンドンとかと呼ばれています)


(馬車2 カパカパと音を立てながら行く馬車の乗り物は周囲になじんでいるように思えました)

地方の都市では、時間はゆっくり進んでいますから、車でガソリンを使ってあわてて駆けつけるより、デルマンで行く方が実用的なのかも知れません。
庶民のタクシー代わりになっているのでしょう。


(ベチャ1 人力駆動の三輪車です。ジャカルタでは見かけませんが地方の都市には沢山走っています)


(ベチャ2 お客さんが乗っていますが前から撮るチャンスを逸しました)

ベチャは、あまり山坂のない地方都市では、結構有効な乗り物の様です。
歩くよりは遙かに早いですし、とにかく楽です。
日本人は直ぐ歩きたがる民族の様ですが、インドネシア人は、あまり歩きたがりません。
少しの距離でも、直ぐ乗り物に乗ります。そう言う点では結構お客さんがいるようです。
一度乗ったことがありますが、意外と静かで(当然です機械的エンジンが付いていない!)、しかも目線が低いので、カメラでも構えて乗ったら、きっと面白いシャッターチャンスに恵まれたことでしょう。


(オジェック オートバイのタクシーです)

ジャカルタ市内で最近よく見かけます。
急ぎの時には便利です、と言うのも、ジャカルタは慢性的な交通渋滞ですので、これを使うと渋滞の車の間を縦横にかいくぐり、時に歩道まで?走って早く着く、と言う訳です。
しかし荷物があるときと、雨の時は適しません。
さすがに背広姿の外国人が乗っているのは、見たことがありません。ナイスボデイのノナ(Nona若い女性)が運転したら、用が無くてもお客は乗ってくれると思うのですが?、そう言う不謹慎なことを考えるのは、仏教徒だけでしょうか?

少し話が脱線したついでにもう少し。
実は、この章に使う写真を見ていたある人が、「肝心な乗り物が無いねえ」と言います。
ジャカルタの乗り物?って聞くと、「ジャカルタに限らないけど・・・」と言います。
考えてみてもあまり思いつかないでいると、「一人しか乗れないけど・・・」と言います。
しばし考えて、分かりました!「そ、それは、別にインドネシアの美女たちと言う題で紹介しています・・・それに私は、運転免許証を持っていませんので、乗らないし乗れません!」、と切り返しましたが、後で考えると、座布団がもらえる様な答えではなかった?ように思います。

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