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ジャカルタ通信


ブロモ山

ジャワ島中部のジョクジャカルタから、もっと南へ下ると、と言うより東へ行くとジャワ島で(且つインドネシアで)第2の都市スラバヤがあります。
ここから車で約3H更に東へ行くと、巨大なカルデラを持ったブロモ山があります。
この山は、ヒンドゥー教の聖なる山とされています。
当初、ジャワ島中部で栄えたヒンドゥー教は、イスラムの席巻により、より東へと追いやられ、ジャワ島からバリ島へ、更にロンボク島へと移っったと言われています。
スラバヤへ仕事で行き、午後仕事が終わって、突然これからブロモ山へ行くと言われ、「えっ!それ何処にあるの?」、「すぐ近く」と言うことで車で一緒に行きました。
インドネシアの道路は何処でもそうですが、幹線道路と言っても狭くてすれ違うのがやっとです。
そんな道を約3H程走り、山道にさしかかります。
狭い山道を更に1H程走り、もうこれ以上無理、と思われるくらい道が急に狭くなって、ホテルに着きました。
ホテルと言う名前は付いていましたが、実はここは外輪山の縁にある宿泊施設で、むろん木造平屋です。
ここで仮眠して早朝3時頃起きて山頂へ向かいます。
突然行くことになった山ですから、服装も靴も何も準備してきていません。
でもさすが商売上手、ホテルで厚い防寒衣を貸してくれます。
ホテルの前には、寒いから手袋や帽子を買えと、いっぱい物売りが寄ってきます。
「私は頭に毛があるから寒くない!」と振り払い、ジープに分乗して山頂へ向かいます。

(ズボンは平地と同じズボン(これしかない!)ズボン下を2枚重ねてTシャツも2枚重ねて貸しコートを着ました)

真っ暗闇を30分ほどジープで走り、途中から歩くとばかり思っていたら山頂まで登ってしまいました。
あっけなく山頂まで来てしまい、景色を見ようにもまだ真っ暗です。
1H以上してだんだん空が明るくなってきました。周囲には山もあるようですが、ずっと先に地平線が黒く広がっています。
意外だったのは、2700mもある山頂なのに全く風がなく、ほとんど寒さを感じません。
これが日本の山だったら外で1H以上ぼけっとなんかして居られないでしょう。

(ブロモ山(実はプナンジャカン山)山頂の日の出 てっきり黒い地平線の上に出てくるとばかり思っていたのですが、意外にもこの黒い地平線の途中?から出てきました)

 

 

 

(ブロモ山頂の日の出(2)赤い太陽の上の方が出てきて急にあたりが明るくなって来ました)

明るくなってあたりを見渡すと、沢山の山が見えます。
実は私が登った山は、プナンジャカン山2700mと言う山でした。ブロモ山はもう少し低く、約2300m程の活火山です。
カルデラは途方もなく大きく直径20Km位はあるのではと思われました。

 

(プナンジャカン山頂から見た山々 多分手前の山がBatok山2400m、左の噴煙と火口の見える山がBromo山2300m、ずっと向こうに見える高い山がSemeru(or Mahameru)山3670mだとおもいます)

「思います」と書いたのは、ホテルにはパンフレットらしき物は何もなく、案内板らしきものもありません(インドネシアは何処でもそうですが)。
山頂にも、標識か何かがあれば良いのですが、それもありません。
人に訊くと、結構複数の違った回答が返って来ると言う具合です。多分、沢山の山々を含めて、ブロモ山で間違いではないのでしょう。
山の高さも、地図によって数値が違います。上記の数字は従ってすべて約です。

(外輪山の内側の砂漠の様な砂地にポツンとヒンドゥー教の寺院があります。手前は火口へ登る道です)

(火口へ登る気の遠くなるような階段 山頂で日の出を見てカルデラまで戻り、ここから徒歩もしくは馬に乗って火口の階段まで登ってきます)

(火口まで登って降りて来たところ 階段下から馬に乗ると下りでとても怖いそうです。私はまだ若い?ので歩きました)

(カルデラにあるヒンドゥー教の寺院(1) とても小さく見えましたが近づくと結構大きな寺院でした。今でも使われている寺院だそうです)

(ヒンドゥー教の寺院(2) 正面から撮った写真です。後ろに山があって、ここにたたずむと昔の人がここに寺院を造った気持ちが少しは分かるような気がします)

ジャワ島東部では、他にも3000mの山がまだ幾つか見えました。あれは何というの?と聞くと「山!」と言う答えが返ってくるので訊くのをやめました。
見るべきところは結構沢山あるのですが、とにかく国土が広いのとアクセスが難点(道が悪い)です。
せっかちな気性の某国の方々にはなかなか勧めにくいものがあります。

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